「規程」と「規則」に見える役所の上意下達

 某質問箱を見ていたら、「規程」 と 「規則」 の違いがわかりません という質問がありました。
 すぐ正しい解答がなされていましたが、一般用語と役所用語の根本的な違いについて言及されていませんでしたので、補足したいと思います。

 まず、一般的な用法では、
「規則」 とは 「行為・手続きなどが、それに基づいて行われるように定めた決まり」、
「規定」 とは 「一つの定め」、
「規程」 とは 「ある目的のために規定をまとめたもの」 のこと。

 「規則」 とは言い難い 「規程」 (北ブロックは◇から△まで、という類の規定だけで構成されているなど) も考えられることから、「規程」 の方が 「規則」 を含む より広い概念である、と言えます。

 しかし法令上では、特別の意味がある 「規則」 があります。

地方自治法第15条 普通地方公共団体の長は、法令に違反しない限りにおいて、その権限に属する事務に関し、規則を制定することができる。

 また、特別の意味がある 「規程」 もあります。

地方公営企業法第10条 管理者は、法令又は当該地方公共団体の条例若しくは規則又はその機関の定める規則に違反しない限りにおいて、業務に関し管理規程(以下「企業管理規程」という。)を制定することができる。

 これは、特に 「規程を定める」 とされたものですが、「規程」 は 「地方公共団体の長が定めないもの」 といった扱いで、「規則」 > 「規程」 という上下関係が存在しています。
(ちなみに、役所で題名に 「規程」 とある定めは、「規則」 より下位の内規を指すことが多い。)
 
 このように役所用語として使われると、言葉に上下関係が持ち込まれるので、知らない人には理解し難いところです。

 大元の 「法令」 という用語からしてそうです。
 法令というと、国会で定める法律と行政が定める命令のことですが、法律が命令より上位なのは当然として、命令にも上下関係があり、
政令 (政府=内閣が定める) > 省令 (各省大臣が定める) > 規則 (外局の長が定める)
と、なっています。
 ○法という法律には、○法施行令という政令、○法施行規則という省令が出ることがよくあります。 題名にまで、法>令>規則という上下関係があります。

 地方に関しては、議会の定める条例が首長の定める規則より上位なのは当然ですが、それらと法令とに上下関係はあるのでしょうか。

 国の 「規則」 と地方の 「規則」、物は違っても名は同じ。
 そういえば、国のショウレイと地方のジョウレイ、濁るだけでほぼ名は同じ。

 学説はともかく、法令の制定者が国と地方の関係をどう考えていたか、透けて見えます。
 

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